世界・神秘の道をゆく アメリカ ケルアックを紐解く道

TOKYO TRIBE
エキストラがいい映画。一方、佐藤隆太窪塚洋介がダメダメ。佐藤隆太は演技が浮いていたし、窪塚くんは目の精気が無かった。エキストラがだめなのが日本映画だけど、みんないききしていて、いいエキストラを連れて来られたのがこの映画の勝利だった。ラップにも言えて、味があれば誰のどんなラップでも許される空気が作れていた。だから染谷将太の低域ラップも味があっていい。鈴木亮平は肉体によって起用されたと思うんだが、『ホットロード』といい、低音の雰囲気たっぷりもたせた台詞が調和していなくて辛い。役者では、でんでん、叶姉妹の妹、竹内力がよかった。しょこたんもよかった。キワモノ、イロモノがその場にいれる空気をつくった、これだけで圧倒的に、いまの日本映画の中では新しい。近未来感もうまくいっていて、ラップの進行もハマっていた。秋葉原(?)で、女性ラッパーがラップ刻んで急に右上をみて、アニメ絵があって、それをラップにすぐ取り込む、という描写は抜群にきまってた。園子温の『地獄でなぜ悪い』につづく過剰な映画は、ストーリー度外視(地獄で〜でも、後半は理路不整然だったがそれにもまして今作は謎な展開)でも許せる。それは映画に勢いという強度があるから。それだけでもいい。80点。