この一週間

フランスで反アマゾン法が可決された。街の書店保護が目的だという。そういえばアマゾンに抗議して出荷を停止する出版社が日本にあったし、それを支えるフェアを開催する書店があらわれた。私はテクノロジーの進歩に重きを置いているから、いたずらに過去を懐かしむような方法をとるあらゆることに賛成出来ない。だから反アマゾン法も、出荷を取りやめた日本の出版社に対しても、なにしてんだろーなーという思いが強くある。実店舗の書店が出荷をやめた出版社を支えるのは、なるほどおもしろいと思うんだ。でも、丸善ジュンクだって紀伊國屋書店だってインターネットによる配送サービスをやっているんだから、そのあたりの整合性がわからない。ここまではまえふり。今日きいたニュースによれば、米アマゾンが電子書籍のロイヤリティ交渉に新条件として「紙書籍が在庫無しになったら、我が社でPOD印刷する」ことを提示したという。これはおもしろすぎる。出版の形態は大きく変わっていくんだろうなという変化のひとつだ。Kindleの電子書籍に消費税適用へ 2015年度から Gooleの広告にも 
ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会というのも発足している。もはやいずれも選択可能な立場から多様性擁護を打ち出してもあまり意味はなく、選択した立場から翻ってなお多様性の意味を訴えることに可能性があるような気がしてきた。KADOKAWAの社長に就任する川上量生氏のインタビューもおもしろい。dotplaceの竹熊健太郎さんの加わった対談。最近騒動の渦中の張本人だが、行っていることは真っ当で楽しい。

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塩村議員のやじの問題が会った。シノドスの鼎談は参考になった。村上隆が塩村議員の写真をコラージュした作品とステッカーを作り話題になったりもした。



ホドロフスキーのDUNE』をきっかけにホドロフスキー作品に興味がわき『エル・トポ』と『ホーリー・マウンテン』二本立てをキネカ大森に観に行く。が、爆睡。前日土曜日には早稲田松竹で二本立て。『ハンナ・アーレント』はすばらしかった。『エヴァの告白』はかったるかった。



テレビは『熊谷守一』『植田正治』『志村ふくみ』を特集した日曜美術館オシムに焦点を当てたワールドカップの物語「民族共存へのキックオフ〜オシムの国のW杯〜」を観た。



展示は、『茨木のり子展』(世田谷文学館)、『幸福はぼくを見つけてくれるかな? ─ 石川コレクションからの10作家』(オペラシティ・アート・ギャラリー)、『オープンスペース2014』(ICC)、『藤井達吉展』(松濤美術館)、『われわれは<リアル>である  プロレタリア美術運動からルポルタージュ絵画運動まで』(吉祥寺美術館)を観に行った。フォービズムの系譜のひとりデュフィの展示。