デブラシオ新市長、シャーロック、フォスター卿の建築術
・通行人の顔をカメラで撮影し追跡する実験が大阪駅で始まるという。記事によれば個人の識別ができないようにしたうえでデータがJRに引き渡されるそうなのだが、精度が上がれば犯罪捜査にも当然使われるだろう。今はただ、恐ろしいな、という感想が率直にでてくる。
・台湾において同性婚を認めさせる運動を紹介してある。アジアにおいて、どのような関係性こそよいと国家が認定していくのか、興味がある。欧米よりも保守的なのだろうが、どうなるだろうか。日本において議論が盛り上がっているとはまったく思わない(それは不幸なことだが)。ニューヨークの新しい市長に52歳のビル・デブラシオが就任した。NGO出身、民主党所属のリベラルで、前市長ブルームバーグの政策とは大きく異なっていくことだろう。当人は白人で妻が黒人の同性愛者だという。長女は薬物依存症。日本においてこのような多様性をもった候補が立候補していた事例はいくらでもあっただろうが、ここまで公にはされてこなかった。どのような政治を求めているかが、候補者の政策とディスクローズに表れているのだろう。アイスランドの首都レイキャビック市長はこちら。
・年末には宮下公園のホームレス排除も話題になっていた。日本人は格差意識が薄いという調査もあった。
・進化論を肯定する米国人は3割だけだというニュース。これはよく知ってはいた。『種の起源』、読まなくちゃなあ。
・大瀧詠一の追悼放送をきいた(オールナイトニッポン)。大貫妙子が、良質なポップミュージックが現代には足りない、ということを言っていた。そんな時代だからこそ大瀧詠一は今こそ必要だったのだと。
・ゴールデンボンバー・鬼龍院翔の情熱大陸と、プロフェッショナルを観た。ホリエモンが歌うというし、俳優もするというし。
・にせんねんもんだいの『N』をきいた。
・レオ・シュトラウス『自然権と歴史』(ちくま学芸文庫)を読み始めた。
・マクドナルドの新発売のハンバーガーを食べたが美味しくなかった。マクドナルドには改善の思想が欠けている。でもそれでいいのだ。そこそこを常に実現してくれるからこそ、いい。
・BBCのドキュメンタリー『シャーロック』がかなりおもしろい。シーズン1を見終えた。カンバーバッチに支えられているな。新しい時代のドラマです。『かぐや姫の物語』と比較してみたい。かぐや姫は日本的だな。手法が。
・Fear and Desire
・『大正新脩大蔵経』については、インターネット提供を再開、『南伝大蔵経』は一時停止。三田文学は編集長が代わり、めちゃくちゃおもしろそうだ。須賀敦子と秋山駿の特集がある。「幻想の英雄」の全文公開もされている。
黒塗りせず「昭和天皇実録」公刊へ…宮内庁方針 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
角川文庫「表紙なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのです」松本清張から森博嗣、シェイクスピア、ビートたけしまで新刊143冊から個性が消えました | きんどるどうでしょう
ITpro編集長日記 - アマゾンのベゾズCEOは弱者を思いやらない:ITpro
図書館をめぐる二冊の本〜新年に考える
2013年が振り返られている。電子書籍が読めなくなってしまうこともある。
電子化した絶版本など130万冊、全国図書館で :日本経済新聞
出版権、電子書籍にも拡大 文化庁が法改正で方針 - 47NEWS(よんななニュース)
・『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』(デレク・シアンフランス)
画期的なのは、三者の主人公が描かれることだ。(1)まず、ライアン・ゴズリング演じるルーク。移動遊園地を転々とするバイクショーのライダーである。次に、そいつを射殺した警官。最後に、盗人の息子である。ほぼ均等にそれら三者の視点によって物語は進行し、主に「愛」がテーマとなっている。つまりこうだ。盗人は息子を愛していた。だが、母親は別の男と結婚し、自由に会うことが許されなかった。ライダーの職を失い、息子に顔見せできるだけの自信もない。そこで男は金の荒稼ぎを決める。銀行に押し入り金を奪って大金を得た。その金は彼の自信であり、息子に幸せをもたらすであろうことを希望したが(サークルベッドまで贈ろうとする)、妻の夫によってまたもや許されることはない。こうして息子への愛は届かぬまま、警官からの逃走の末、射殺されてしまった。(2)次の主人公となったアヴェリー(ブラッドリー・クーパー)は強盗を射殺したことで一躍脚光を浴びていた。そのまま経歴は安泰だったはずなのだが、同僚の不正を暴いたことで、人生に狂いが生まれる。地方の検事補として再出発をはかる男は、射殺した盗人の子供が気がかりだった。しかし両者が相容れることはなかった。(3)そうして物語の終盤に入り、またもや主人公は入れ替わる。15年後。今度は冒頭の盗人の息子ジェイソン(デイン・デハーン)だ。今では知らないうちに射殺警官の息子AJ(エモリー・コーエン)と友達関係を築いていたのだ。実の父の情報を教えてくれない母親ロミーナにしびれを切らし調査をはじめ、父親が強盗だったことを知る。息子自身も強盗を繰り返すという父と似たような人生を歩んでいたのだ。父の元同僚に話をきくうち、抑えきれなくなった彼は、ついに射殺警官の自宅に乗り込み、外に連れ出し、問い詰める。警官は自分のことよりも、自宅にいた息子の安否をもっとも気にした。少年を前にして息子は大丈夫かと、そればかり繰り返す父親。その父親に、盗人の息子はきっと、亡くなった実父の影をみたことだろう。息子は金銭を巻き上げ去る。元警官の財布には、自分と父の写真があった(そして返せなかった500ドルも)。ラストの場面では、息子はその500ドルでバイクを買い、走りだす。自分の記憶にない父親の愛を擬似的に経験出来た今、心は晴れ晴れとしているだろう。
世代を超えた愛の物語はおもしろく、特に、第一部の盗人の逃亡シーン。これがかっこいい。銀行から逃げ、トラックに乗り込むまでの描写(カーブ!)にもくーっとなる。あとは三部のデハーン。クロニクルの演技が記憶に新しいが、うまい。うますぎる。エヴァ・メンデス演じる母親のロミーナの年老いた演技も良い。デレク・シアンフランスはいつもこんなに複雑なシーンの組み合わせにしてるのだろうか。観てみたくなった。
・義肢装具士の林伸太郎のプロフェッショナル。めちゃくちゃよかった。
東近美の常設のテーマ展示「何かがおこってる:1907-1945の軌跡」についての議論。 マドリン・ギンズが亡くなった。
・ハフィントン・ポストの新しい試み。
・福島はどうなっているか。Jヴィレッジ、18年めどに福島県へ返還 東電社長表明
・東京都写真美術館「高谷史郎 明るい部屋」に行ってきた。
・「フォスター卿の建築術」というドキュメンタリーをUPLINKでみた。
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・olo『隣接世界訪問写真集』を読んだ。
・「もう一つのソラリス展」と「佐藤一郎 退任記念展」。
・「大脱出」
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・「エクソシスト」の特殊メイク、ディック・スミスに生涯功労賞が贈られたそうだ。
・三谷幸喜作・演出による「ベッジ・パードン」を一時間だけ観てやめてしまった。つまらなかったからだ。「大空港2013」はあんなにも楽しめたのにだ。演劇という仕組みと自分はなかなか相容れないと思う。演劇的な精神の耕しには惹かれるものが多い。演劇人による他メディアでの表現にはしょっちゅう驚嘆させられる。だが演劇というホームグラウンドでの表現となると飽きてしまう。演劇とは「成長装置」でしかないのだろうか。ある記事では、オンデマンド志向の高まりによって客足が遠のいており、「親密性」により打開すべきだ、とある。AKB48が先駆的ということになってしまうんだろうか。ありがちな指摘だと思うのだが、これこそ真実なんだろうか。
・Jake Buggについて考えている。彼は現在のボブ・ディランなのか。ブレイディみかこはその連載をはじめとして様々な示唆を与えてくれる稀有な書き手だ。
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