ちきりん『「Chikirinの日記」の育て方』

「Chikirinの日記」の育て方

「Chikirinの日記」の育て方

ちきりんさんのブログはRSSに登録して愛読してきた。読み始めて3年ぐらいになるだろうか。書いてる内容がまず面白い。言葉が明快。楽観的で未来志向な姿勢が気持ちよくて、言ってることがまっとうだ。独創的なことを言ってやろうというよりも、まっとうに考えていたら面白い意見になってましたというような人。しかしそれだけではない。彼女の立ち位置が面白いと思ってきた。匿名だが、ペンネームを使い続け、他人と接触し学ぶんだけど(ゲーマーの人、将棋の人、勝間さんなど)、馴れ合わない。日本のネットでそんな立ち位置を取れてる人は殆どいない。希少な人だ。意図的にそういう姿勢をとろうとして実際にとることのできている彼女はすごくクレバーなのだなと。「チキさんとちきりん似ててもちげーよ」みたいな馴れ合いのコミュニケーションに巻き込まれそうになったときに、強く感じた。我関せずなのだ。だから当然そんな彼女のメディアの育て方には興味があったのだ。

この本は、2005年3月に始まった社会派ブログ、「Chikirinの日記」の運営記です。 無名の会社員が“ちきりん”などというふざけたペンネームで書き始めた個人ブログは、現在、日々数万人の読者が訪れる人気ブログとなりました。 書き手の“ちきりん”は、実名はおろか詳しい経歴も開示せず、取材時の写真撮影でも“お面”を使って顔を隠しています。 そんな立場でありながら、これまでに 4冊の書籍を出し、定員 500人もの会場で講演会を開き、企業家や政治家、研究者からプロの勝負師まで、様々な方と対談するまでになったのです。 “ちきりん”はいったいどうやってそんなブログを育ててきたのか。この9年の間に何が起こり、それぞれの場面において、どんな判断をしてきたのか。本書では、これまでほとんど開示してこなかったブログ運営について、まとめています。 ブログテーマの選び方から、“そんじゃーね”が果たした役割、ツイッターの使い方、炎上コントロールの方法から匿名と実名の使い分け、そしてブログからの収入額まで、「Chikirinの日記」運営の実態とその裏側が初めて明かされます。